2012年4月15日日曜日

ヤンデレ彼女 3週目未収録シナリオ その1

6日目土曜日 インタールードⅡ 前編

深夜――
「言い過ぎた……かな」
病院の廊下で、私は1人つぶやいた。
「はぁ……」
なんだか、自己嫌悪に陥ってしまう。
あんな風にヒステリックに責め立てるなんて。
でも、どうしても言いたかった。
あの子がこれまでどんな思いをしてきたのかを……知らしめたかったから。
あの子がどれだけ苦しんできたかを……思い知らせたかったから。
たとえあの子が、そんなことを望んでいないとしても……
…………………………。
多分……あの子はもう、目を覚ますことはないだろう。
まだ息があることすら、奇跡に近い状態なのだから。
私は彼女に、なにをしてあげられたのだろうか?
なにをしてあげるべきだったのだろうか?
正しい答えがあったとも思えない。
とにかく、私にできることはここまでだ。
あとは……そうだな、あの女の様子でも見ておこう。
「おとなしくしてればいいけど」
私はあの子のいる病室を離れて、女のいる病棟へと向かった。
あの女のいる病棟は厳重な警戒がしかれているため、おいそれと入ることはできない。
といっても、私にはそんなもの関係ないけど。
いくつものセキュリティをかいくぐり、病棟に忍び込む。
そして、女の病室の前に来たところで――
「え……?」
異変に気がついた。