2013年9月30日月曜日

立ち絵について その4 出力作業

立ち絵についてのお話し、最後は出力作業についてです。
立ち絵が上がってきたら、それを表情差分ごとに1枚ずつレイヤーにしていきます。
そのあと、アルファチャンネル付きの透過PNGファイルに変換します。
透過処理を行うので、立ち絵は必ず透明なキャンバスに描かなければなりません。
一応、フォーマットをこちらで用意しているので、今まで間違えられたことはありませんでした。
ちなみにこの出力作業……思いの外、時間がかかってしまいます。
今でこそ片手用コントローラーやフットスイッチのおかげで、かなり時間短縮できていますが、最初の頃は大変でした。
なにしろ、『ヤンデレ彼女』の立ち絵は1000枚を越えているので。
『ゴシックの瞳』も、第2章の段階で1000枚を越えました。
服装差分がないのに……表情差分の多さがうかがえます。
『私立モンハン学園G』や『巡音ルカの事件簿』といった短編の場合は、100枚以下で済みます。
こうして出来た立ち絵は専用のフォルダに入れて、ゲーム画面に表示していきます。

2013年9月22日日曜日

立ち絵について その3 服装差分

立ち絵についてのお話し、続いては服装差分についてです。
と言っても、コットンローズワードの作品で立ち絵に服装差分があるのは、『ヤンデレ彼女』のみです。
それ以外の作品は、描く必要がないようにシナリオを書きました。
なぜなら、服装を1着用意するごとに、出力作業が倍々ゲームで増えていくからです。
絵師様も服装をレイヤーで分けるとはいえ、描くのは大変でしょうし。
『ゴシックの瞳』の看護師さんと、『巡音ルカの事件簿』の2人はイベントスチルで……
『私立モンハン学園G』の2人はエンドカードで服装が変わっています。
ちなみに、『ヤンデレ彼女』でもっとも服装差分の多いキャラクターは「愛坂美沙紀」でした。
意外に思うかもしれませんが、彼女も重要な役割を持ったヒロインなんですよ。
まあ、1週目の頃からさんざん「空気」呼ばわりされていましたが。

2013年9月16日月曜日

立ち絵について その2 表情差分

立ち絵についてのお話し、続いては表情差分についてです。
表情差分は「無表情」と「目閉じ」に、「喜び、怒り、悲しみ、驚き」を2種類ずつ用意した、計10種類が基本になるかと思います。
『ヤンデレ彼女』のときはそうでした。
しかし、それだけでは全然表情が足りなかったので、『ゴシックの瞳』以降の作品は15種類にまで増やしています。
表情が多い方が演出のバリエーションも増えていいのですが、そのぶん絵師様の作業量も増えてしまいます。
そのため、汎用性の高い「ほんのわずかな動き」を表すことが重要になります。
あまり大げさな表情だと、使いどころが限定されてしまうので。
ちなみに、『ゴシックの瞳』の絵師である「きゅうり」様は、こちらが指定している15種類の倍以上となる、30種類以上の表情差分を用意してくれました。
それだけあると2~3回しか使えない表情もあるのですが、それを理解した上で描いてくれています。
看護師さんの「てへぺろ」なんかがそうですね。
『ゴシックの瞳』のキャラクターの表情がすごく豊かなのは、そういった理由があるからです。

2013年9月9日月曜日

立ち絵について その1

ここらで久々に、制作についてのお話しをしていこうと思います。
これから記していくのは、あくまでコットンローズワードで行われている方法です。
他のサークルや制作現場では別の方法がとられていますし、これがベストではないでしょう。
あらかじめご了承ください。
まずは、立ち絵について。
絵師様の募集要項を見たことがある方は御存じだと思いますが、立ち絵にはこちらで用意したフォーマットがあります。
フォーマットと言っても、カンバスサイズ、解像度、RGBカラー、ファイル形式はpsdかsai、といったことを指定しているくらいなんですけどね。
それに合わせて、立ち絵を描いていただいています。
基本的にラフ、線画、塗りと3回に渡って見せていただき、問題がある場合はその都度修正していきます。
ちなみに、立ち絵の「フロント」は、ほぼ正面になるようにお願いしています。
左右にすこし傾けるにしても、『私立モンハン学園G』ぐらいまでが限界です。
それ以上は、「サイド」の扱いになってしまうので。
『ヤンデレ彼女』や『ゴシックの瞳』では、メインヒロインにのみ「サイド」を用意しました。
本当は全部のキャラクターに用意した方が演出のバリエーションも増えていいのですが、作業量が倍になるため気軽にやるわけにはいきません。
でも『ヤンデレ彼女』の「姫宮空」には、『ポーズ』という特殊な立ち絵が存在していましたね。
今、思っても、いろいろと優遇されたキャラクターでした。